死亡時に支払われる生命保険の受取は遺産相続とは違ってその保険の受取人と指定された人だけがもらうことができます。父が亡くなった時父の生命保険の受取人が3姉妹の中で私になっていたことに驚きました。実は父が最初に加入した時は母を受取人にしていたのですが、私が子宮筋腫で子宮を取らなければならない事態になった時に、子供もいない私の将来を面倒見てくれる人がいなくなるのはかわいそうだとせめて生命保険を残してやりたいと思ったのだそうです。
他の姉妹は結婚して子供にも恵まれていましたが、子宮を取ってしまったことで子供が産めないという事から私も結婚をあきらめていました。父はそんな私のことが一番心配だったそうです。
娘を託せるちゃんとした男にバトンタッチすれば親の仕事は終わりだけれど、それが出来なかった娘にはせめてお金だけでも何とかしてあげたいそんな父の最期の優しさでした。母も姉妹もそんな父の思いに納得してくれていて生命保険の受取は遠慮しないでもらいなさいと言ってくれました。